第14章◎議員の給与は10倍に! 数は半分に!

今年(2010年)、新しい衆参両議員会館ができました。衆議院会館2棟と参議院会館1棟から成り、それぞれ地上12階建て。延べ床面積は約31万㎡、各議員に割り当てられる部屋の広さは約100㎡で、旧会館と比べて約2.5倍広くなったとのことです。
マスコミは早速批判の声を上げました。「国の財政が苦しい今、なぜ急いで建て替えるのか」「設備が贅沢すぎる。もっと簡素にすれば費用を抑えられたはず」などなど……。

地方出身議員が東京で活動する際の住まい「議員宿舎」も批判されています。衆議院の新赤坂宿舎(2007年完成)は、充実した設備と絶好の立地ながら家賃は10万円を切るため、「民間と比べて安すぎる」と問題視されました。また、参議院の清水谷宿舎の建て替え計画は、自然と景観の保護を理由に、地元住民と東京都から反対されています。
国会議員の歳費についても、マスコミは「高すぎる!」と騒いでいます。どうやら彼らは、何が何でも国会議員の待遇を下げたいようです。
しかし、私は「とんでもない」と声を大にして言いたいのです!

マンション住まいの総理ではなめられる

考えてもみてください。国会は、この国が進む道を決める“国の最高機関”です。国会議員は、そこで汗を流している人たちです。国づくりの先頭に立っている人たちなのです。
そんな重要な仕事をする人たちの事務所や住まいが立派で、何が悪いと言うのでしょう?
むしろ、もっと贅沢でいい。吉田茂、鳩山一郎、田中角栄といった昔の総理大臣は、だれもが驚く大豪邸に住んでいました。「音羽御殿」と呼ばれる旧鳩山邸(現鳩山会館)の立派さは、昨年辺りからテレビでよく紹介されているので、ご存じの方も多いでしょう。国家のリーダーが暮らすにふさわしい、威厳と格式に満ちた住まいだと思いませんか?

最近のマスコミは、やたら「庶民感覚」とやらを礼賛します。世論もそれにあおられ、あたかもそれが正義であるかのような風潮が広がっています。このままいくと、2DKのマンションに暮らす総理が誕生するかもしれません。そんなことでいいと思いますか? マンション住まいの首相が、外国の首脳と対等に渡り合えると思いますか? そんな住まいに暮らすリーダーに率いられた国に敬意を表すと思いますか? バカにされるのが落ちです!

私は国会議員の給料は今の10倍にしてもいいと考えています。カネが不正に使われることを心配するかもしれませんが、発覚したら即刻クビにすればよろしい。直ちに懲役を課したって構わない。そのかわり、国会議員の数は現在の半分で十分でしょう。
政党助成金も現在の10倍にすべき。そして、全ての政党に受け取らせるのです。共産党は「要らない」と言うでしょうが、有無を言わさずもらってもらう。国民が納めた税金で活動している“重み”を感じさせるのです。いずれにしろ、カネ集めの苦労をさせないことが、政治家を「政治屋」にさせない最も効果的な方策であることは間違いありません。

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